毎日は、階段のように過ぎていく。
一度疑問に思ったらその途端、足を上げるのが辛くなる。
だから、一歩、一歩、なにも考えずに、上る——
まるでモブのように無個性な主人公・心一。
学園のヒロイン・美雪とは幼馴染みだが、目立ちたくないがために声をかけることもなく、ただのクラスメイトの1人として、平凡な日々を過ごしていた。
そんなある日、親友の雄太郎に呼び出され向かった屋上で出会ったのは、クラスで浮いている電波少女・アオイ。
「ビリビリ、するの?」
そんな言葉とともに、突然キスを迫られた心一。偶然居合わせた美雪に助けられ、なんとかその場は切り抜けたが、それ以後アオイに奇妙につきまとわれるようになる。
友達もなく、人間らしい感情を持たないアオイ。彼女に友達との付き合い方を教えてやりたくて、意を決して美雪に頼み込み、3人で時間を過ごすことに。
日が経つにつれ、徐々に人間らしい感情に目覚めていくアオイ。
一方美雪も、幼い頃無理矢理押さえ込んでいた想いが蘇り、徐々に心一との距離を詰めていく。せっかく友達同士になれたのに、日に日にギクシャクしていく3人の関係。
ずっと、一緒にいられると思ってた——
でも、3人ではもう、いられない——
主人公が選ぶのは、美雪か、それともアオイか——?